【子育て】カウンセラーが実践している褒める子供の叱り方


 

はじめに

子育てって難しい。そういう声をよく耳にします。しかし、難しく考えることはありません。子供を大切に思う気持ちがあれば、誰だって子育てのプロになることができます。

今回は、高橋愛子氏の『頭がいい親の上手な叱り方』から大学院時代に教育学漬けだった僕が考えたことも交えつつ、シェアして行こうと思います。

正しい叱りかた

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「叱る」と「怒る」の違い

皆さんは、「叱る」が「怒る」になっていませんか?では「叱る」と「怒る」の違いはどこにあるのでしょうか。まず「怒る」から考えていきましょう。

「怒る」と聞いてどんなことをイメージしますか?私が考えている「怒る」とは、思いのまま、気分のままに自分の感情を相手にぶつけることです。

それは自分の一方的な感情を他人にぶつけている、自己中心的な行動に過ぎません。それに比べて、「叱る」とは感情ではなく冷静に考え、そして常に相手を思う気持ちもとで行われる教育活動です。

「この子今、何を考えているんだろう?どういう言葉をかけてあげれば、一番良いかな。成長につながるかな?」と考えて、その考えを実行することです。

この子供にとってよりよい教育方法を考えて実行する一連の作業が「叱る」ということです。

心から子供を応援すること

人は生まれた瞬間から、人間社会という大きなコミュニティーの一員です。そのコミュニティで生き向いていくために社会のルールやマナーを学んでいかなければなりません。

日本であれば、習慣・伝統・文化を小さな子供に教えてあげる必要があります。著者のは「叱る」ことを以下のように述べています。

私は叱るにはその子の生きていく力を減らさずに、持って生まれた”命の力”を完全燃焼させてあげるために「応援する」という意味があると思っています。(Via:12)

「応援する」

いい言葉ですね。まさにその通りだと思います。子供は親の操り人形ではありません。

自分の思い通りの動かなければ「なんで私のいうことが聞けないの」「あんたはうちの子じゃありません」と怒鳴る親御さんをよく見かけます。

大好きなお母さん、お父さんに存在を否定されるような言葉を浴びせられた子供の気持ちはどうでしょうか?

きっとすごく悲しいと思います。子供の行動が満足いかないのであれば、それは親であるあなたの責任です。子供が悪いのではなく、教育方法が悪いのだと、考え方を180度変える必要があります。

手遅れになる前に、「応援してあげるんだ」「自分が我が子の一番のファンだ」という気持ちでお子さんを叱ってみてはいかがですか?

心を育てることに重点を置く

生きていくための4つの要素

人間は、人間として生きていくために欠かせない重要な四つの要素をもっています。それらを車にたとえれば、四つの車輪に当たります。まず二つの前輪は知性と意思を表し、二つの後輪は身体と感情(心)です。これら四つの車輪が順序よく育ってはじめて、人間は車のようにうまく走る(生きる)ことができるのです。(Via19-20)

高橋氏は心を車の車輪でそれぞれ「知性」「意思」「身体」「感情」に例えています。ここで重要なのが、育てる順番です。

まず最初に育てなければならないのは後輪に例えている「身体」です。子供が生まれれば、まずは乳を与え、暖かいベッドを用意し、危険のないように周囲に気を配るでしょう。

次に育てなければならないのは、「感情」です。行動は「〜したい」という感情から生まれます。この感情や気持ちを育てることが非常に重要です。

そのうえでこそ前輪の知識や知能といった知的な部分や意思がうまく機能するように育っていくのです。(Via:20)

しかし近年、親は後輪(「身体」「感情」)を十分に育てずに、子供の気持ちを無視して、初めから前輪の「知性」の部分ばかりに力を入れてしまっています。

どんな子でも人はある程度の歳になれば、自我が芽生えます。前輪は、子供が自然と決めていくものであると思います。私たち大人は、「感情を育てる」といった、後輪の部分を重視するべきではないでしょうか。

「甘やかす」と「甘えさせる」は違う

皆さんは「甘やかす」と「甘えさせる」をどう説明しますか?

子供が甘えるのは「今、いのちのエネルギーが足りなくなっているから心のご馳走をちょうだい」というメッセージです。(Via:24)

このように子供なりの方法で精一杯、シグナルを出しているのに、親が子供に「何を甘えているんだ」などの言葉を言うのはお門違いでしかありません。

子供が甘えてきたらここぞとばかりに甘えさせてあげるべきです。その時に甘えさせてあげるかどうかが、今後の信頼関係に大きく関わってくるということは言うまでもありません。

「できない」は関係ない

子供のできないところばかり見ていませんか?また、「こんなこともできないの?」「才能ないね」こんな言葉をぶつけたことはありませんか。

はっきり言います。この言葉は子供にとって凶器です。砥石で究極に研磨された包丁が、心臓をえぐります。

「できない」ことに焦点を当てて、何かプラスになることはありますか?「できること」に焦点を当てて、できることをこれでもかと言うぐらいに褒めてあげてみてください。

子供の後輪部分である「心」を育ててあげてください。

絶対に他人と比較しない

言葉で子どもはつくられる

親子の対話で子供の人格が形成されることは言うまでもありません。それ以外にも大切にすることがあります。

それは、「絶対に他人と比較しない」と言うことです。大好きなお母さん、お父さんに、「あの子はこうなのに」と言われた時の子供の絶望感は尋常じゃありません。

お母さんたちの言葉には「だらしがない」「思いやりがない」「嘘つき」「落ちこぼれ」と、子どもがやる気も自信もなくすような否定的な言葉がいっぱい含まれています。(中略)バカ、クズ、ドジとののしられてお母さんの望むような理想の子どもに育ったら、それは奇跡です。(Via:60)

子どもに否定的な言葉を浴びせる理由は何ですか?

僕は子どもを罵ることも一種の虐待であると考えます。考えてみてください、否定的な言葉を言われて、気持ちいい人がいるのでしょうか。

高橋氏は「お母さん」と限定した表現をしていますが、何も限定する必要はないと思います。学校の教師もそうです。児童、生徒を否定する教師が世の中には多く存在しています。僕はそんな教師たちにも一言言いたい。

「褒めて伸びない子などいない」

勝利感と敗北感

一つの体験から敗北感を味わうか、それとも勝利感を味わうかはお母さんの言葉のかけ方一つにあるのです。(Via:70)

子供が学校から帰宅して、「今日学校で窓ガラスを割っちゃった」と言ってきたとします。あなたはどう声をかけますか?血相を変えて怒りますか?誰かをケガさせていないか執拗に問いただしますか?

 

心のそこから一番に「怪我はない?大丈夫だった?」この言葉が出てきますか?

そのあとに正直に言ってきたことを褒めてあげましょう。

それから「なんでガラス割っちゃったの?」と理由を聞いてあげましょう。

何を反省して、これからどうしていくのか、自分で考えて言葉で言ってもらいましょう。

そして最後によくできたねと褒めてあげましょう。

 

こうすることで、「ガラスを割った」という子供にとってのマイナス体験が、一連の教育を通じてプラスの体験へと変化します。親や教師はもっとこの点に焦点を当てて教育をすべきです。

大きな声を出して、「これがうちの教育だ」と豪語している親御さんもいらっしゃいますが、そんなことでは子供が萎縮します。

また、それどころか愛着障害や、精神的な病気にかかる恐れもあります。勝利感、つまりプラス体験をたくさんさせてあげましょう。その第一歩は褒めることです。

 

おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。どうでしたでしょうか。

何よりも子育てには子供を思いやる気持ちが不可欠だと思います。

よく「相手の立場に立って考えなさい」「自分がされて嫌なことは人にはしてはいけません」というような言葉を耳にします。

が、それは伝えている大人たちが果たして、相手の立場に立ってものが言えているのかと言われれば、それは疑問です。考え方を変える必要があると思います。

 

何気ない一言を、少し考えてかけるだけでよりお子さんの良い成長に繋がります。

 

いつも誰かのお陰様☆

 

ではまたヽ(*・ω・)ノ

 

<参考・引用文献>高橋愛子(1999)『頭がいい親の上手な叱り方-現場カウンセラーが証す賢いコツ!-』コスモトゥーワン  191頁